音大生が企業に就職して働きながら音楽の先生をするという選択
こんにちは、アミーズ音楽教室 主宰の安藤歩です。
母校にて
今年の秋に3年ぶりに開催された母校の大学祭に足を運びました。
自分がいた頃を思い出しつつ、すっかり立派になった校舎や音楽ホール、ずらりと並んだレッスンルームなどを見て、ずいぶんと音大も変わったなと感慨にひたりながら視察してきました。
私が母校に足を運んだ理由は懐かしさだけではありません。今の音大の雰囲気を知り、どんな求人が出ているのかを見てみたかったのです。
求人票には音楽教室の講師募集から一般事務や教諭など多岐にわたっていました。
就職セミナーや就活サポートの講座もたくさんあって、私が学生だったときとはずいぶん変わりましたね。
就職と音楽の道
そういえば母校から送られてくる入学案内に掲載されていた就職先にも、銀行やメーカーなど一般企業がズラリと並んでいて、音楽以外の道に進む学生さんが本当に増えたなと実感します。
積極的に一般企業への就職を目指す人がいる一方で、不本意ながら音楽の道に進むことを見送る人もいるでしょう。
恐らくその理由のひとつとして考えられるのは、音楽では安定的な収入が得られないのではということかなと思います。
自分の将来を真剣に考えたうえで、卒業後は音楽とは無縁の世界に進む選択もあります。
かといって、音楽をあきらめきれずに何らかの形で音楽に関わりたいと思う人も多いはずです。
二つの職場で
なぜなら、私の教室にも音大卒業後就職して働きながら講師のお仕事をしている先生がお二人いらっしゃるからです。
その先生に話を聞いてみると、二つの職場(勤務先と教室)ではスイッチが切り替わるとのこと。
定時に決まったお仕事をする時間と、ひとりひとりの生徒さんに合ったレッスンをする時間。
スイッチが切り替わるたびにご自身がリセットされて、それぞれの職場を楽しんでいるように感じました。
先生ご自身が楽しいと、生徒さんも楽しくレッスンが続けられます。
実際にお二人のレッスンは「楽しい!」と生徒さんや親御さんから大好評です。
卒業後も音楽に関わりたい
音大を卒業してからも音楽に関わっていきたい、という思いは、どの音大生にも共通の気持ちだと思います。
それは、小さな頃からずっとピアノとともに成長してきた私自身も感じています。
音楽教室の先生は、複数の職場を掛けもちできる職業です。
そしてその組み合わせは自分でカスタマイズできるのですからユニークですね。
まずは週7日のうち1日か2日を音楽の先生として働いてみると、いままでとは違う自分を発見できるかも知れませんね。
環境を変えてみると知らなかった自分に出会えたりします。
それは知らなかった幸せを見つけることと繋がっているのですよ。
安藤 歩
アミーズ音楽教室 主宰
この記事を書いた人
武蔵野音楽大学卒業。同大学院修了。音楽教室経営28年。ピアノ指導実績のべ5000人。
千葉市美浜区 幕張ベイタウン・幕張ベイパークを中心にピアノ・ボーカル・ヴァイオリン教室を2店舗展開し、子どもからシニアまで世代を問わず広い層へ音楽普及活動を行う。2023年秋に江東区有明で新教室を開講。
元聖徳大学講師。
経済産業省 女性起業家等支援ネットワーク構築事業 ウーマンミーティングに招致される。
『女性起業家のためのボイスレッスン』、シニアのための『いい声トレで歌いましょう』を考案し、都内や千葉でセミナーやイベントに登壇。メディア取材を受ける。