シニアの生徒さんの無理しないボーカルレッスン
こんにちは!アミーズ音楽教室講師の細川千賀子です。
最年長の生徒さん
私の生徒さんは、幅広い年齢層の方々が通って下さっていますが、その中でも最年長は75歳!
その年齢ながら現役でお仕事をされているNさん。
毎回、ビシッと決まったスーツ姿でお仕事帰りに来られ、
もう後期高齢者になっちゃうので・・
などとおっしゃりながら、(高校時代に合唱部で鍛えたそうで)見事なテノールの美声を教室内に響かせて下さいました。
しかし、ご多忙なのと、ご本人曰く
この歳なので、定期的にレッスンを受けるには体力的に自信が無くなりまして・・
だそうで、以後はご都合の良い時に単発レッスンを受けていただくことになりました。
喉の調子が…
その定期レッスンの最終日の朝、Nさんから、
先日ひいた風邪が完全に治らず、喉が本調子ではありません。
との理由でお休みのご連絡メールが入りました。
最終日なのに残念だなぁ、と思っていましたら、インターフォンが鳴り、モニター越しに私服姿の(でもお洒落な)Nさんが一言。
やっぱり来ちゃいました♪
(本当に語尾に♪が付いたような、お茶目な口調でした)
最後にご挨拶もしないのは失礼かと思いまして・・
とおっしゃるので、ひとまず、無理のないよう座って歌っていただき、その際、
つらい喉に直接負担をかけないよう、喉をよく開けて声量は必要最低限、丹田(おへその下)だけでなく、足の指にも力を入れましょう。
とお伝えして、以下の曲を歌っていただきました。
あれ、思ったより声が出ましたね・・?
とNさん。
はい、風邪も(ひき始めだったら絶対NGですが)後期症状でしたら、むしろ正しい発声のコツを掴むチャンスなんですよ。
と、私は、これまた遠い昔の学生時代、自分が受けたレッスンを思い出していました。
風邪で鼻声のときに
当時、ひどい風邪の病み上がりで鼻声の私に、声楽レッスン担当の教授が
鼻や喉の炎症している部分に、触らないつもりになって発声してごらん
と言ったのです。
どうせ枯れた声しか出ないのに。
レッスン休みたかったのになぁ・・などと思いながら、自分では「か細い声」のつもりで一曲歌い終わると、教授が一言、
いつもより良いじゃないか?
・・ええええーっ!?
呆気に取られる私に、さらにダメ押しの一言
どうだ?普段は上手く歌っているつもりでも、どれだけ喉に力が入っていたか分かっただろう?
今は大丈夫だと思うかも知れないが、喉に無理をかけても歌えるのは25歳までだぞ!
がーーーーーん!
(月並みですが、ホントに頭を殴られたようなショックを受けました💦)
またお会いできる日まで
・・そうですか、細川先生にもそんな時代が・・。私みたいな年寄りが、今から色々改善出来るかは疑問ですが・・
と、自信なさそうにされるNさんに、
お歳のことを気にされていますが、Nさんは、70歳代とは思えないほど『とても良く歌える』生徒さんなのですよ。
まだまだ伸び代がありそうなので、私も当分は、お尻を叩かせて頂きます(笑)
と、申し上げました。
暑い時期は体力的に不安なので、また、涼しい季節になったら、レッスン日をお問い合わせします。
とNさん。
では、必ずまたいらして下さいね、というつもりで、最後に↓こちらの曲を歌っていただいてお別れしました。
また逢う日まで・・たぶんすぐまたお会いできそうです♪
細川 千賀子
アミーズ音楽教室 ピアノ・ボーカル講師
この記事を書いた人
千葉県立津田沼高等学校音楽コースを経て、桐朋学園大学音楽学部声楽専攻卒業、同大学研究科声楽専攻修了。
現在「オペラ・アリアから演歌まで」をキャッチフレーズに、近隣の音楽教室や合唱団で指導・指揮を務める傍ら、0歳児から聴けるファミリー向けのコンサートや、老人福祉施設での訪問演奏など、地域のニーズに合わせたステージ活動も行っている。
「音楽の森」ヴォーカリスト、江東区音楽家協会員。
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