子どもの頃ドイツで楽しみながら練習した日々 私も子どもたちにワクワクしてもらえるようなピアノレッスンを心がけたいと思います

こんにちは。アミーズ音楽教室講師の坂井美登里です。

自宅の部屋を整理していたら、こんな物が出てきました。

私が子供の時に使っていたピアノのテキストです。父親の仕事の関係で、私は3歳からの5年間をドイツで過ごしました。

ほどなくしてピアノを習い始めて、現地在住の日本人ピアニスト M先生から教わっていました。

だから、教材も主にドイツの物を使っていた、という訳なのです。

M先生は「上手だね!」と、とにかく沢山褒めて下さったので、私はすぐにピアノが大好きになりました。

先生に出会っていなかったら、私は音楽家になっていないかも…と思います。

レッスンはとっても楽しくて、工夫がいっぱいでした。

中でも特に印象に残っているものがあります。

先生が描いてくれた、この “顔のイラスト” です。

これは何かというと、“合格” のマークなのです。

仕上がった曲には必ず、顔のイラストが描かれています。

普通だと、合格の印として花丸をつけてあげたりする場合が多いと思いますが、M先生は一味ちがいました。

まず「次はこの曲をやってきてね」と、先生が丸印を描きます。(これが、顔の輪郭になります)

↓次のレッスンで、どのくらい弾けるようになっているかに応じて、丸印の中に目や鼻、口などのパーツを描いてくれます。

あんまり弾けていないと、目だけ、とか、顔のパーツが完成しない事もあります。(笑)

↓バッチリ弾けるようになったら、最後に髪の毛を生やしてもらいます。

これで “合格” です。

すご~く上手に弾けた時は、リボンを描いてくれたりしました♪

逆に、もう一息…という場合は、髪が頭の片側にしか生えなかったり、髪の本数が少なかったり、前髪だけしか描いてもらえないパターンもありました(笑)

もちろん、練習をすごく頑張って1週間でパーフェクトに弾けるようになった時は、丸印から一気に髪の毛まで描いてもらえます!

このアイデア、私は子供心にすごく気に入っていました。

曲の難易度が上がるほど、当然、上手に弾けるようになるまでの時間も長くかかるようになるので、なかなか合格がもらえないと、モチベーションがダウンしてしまいます。

でも この方法だと、ゴールに一歩一歩近づいているという実感がわきやすいから、「髪の毛全部描いてもらえなかった、悔しい!次は絶対、もう片方も生やしてもらうぞー!」という感じで、楽しみながら練習をがんばれました。

…いかがでしたか?

あれから時が経ち、ピアノの先生になった私。子供達にレッスンをしている時にはいつも、M先生の姿が頭の中に浮かびます。

私も、子供達にワクワクしてもらえるようなレッスンを心がけたいと思います。

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