ボーカルレッスンで国語力を身につけよう
こんにちは!アミーズ音楽教室講師の細川千賀子です。

ボーカルの発声練習で
先日、一人の生徒さんのレッスンを終えて、お部屋のドアを開けた瞬間、

うわぁ!ビックリしたぁー!😱💦
と、悲鳴が!
声の主は、次のレッスンの順番待ちをしていたボーカルの生徒さんのAちゃんでした。
これまでにも彼女は、レッスンの室のドアにピッタリと耳をくっつけて中の様子を伺い、私がドアを開けると驚く・・という場面が何度かあったのですが、どうも今回は様子が違うみたい・・?
Aちゃんが言うには

あのね、あのね、待っている間に『こわい声』で発声練習してたの。そしたら急にドアが開いたから・・
あー、なるほど分かりました!
『肝試しをしていて、その場が怖〜い雰囲気になった時に、何かの影や物音で悲鳴を上げてしまう』のと同じ現象ですね(笑)
ファルセットをマスターしよう

で、こわい声、ってなあに?
と聞くと、Aちゃんは

アァ〜〜♪
と、下から上まで広い音域の裏声を披露してくれました。
やり方を間違えると、お子さま方には「お化けの声みたい👻」と不評なこのファルセット、Aちゃんには「マイブーム」な様子でした。
それなら・・

Aちゃん、これは『こわい声』じゃなくて、合唱したり、とても高い音域を歌う時に必要な、ファルセットなんだよ。
Aちゃんは遊びながら、この歌い方をマスターできるかも知れないね!
と、私が説明しても、

がっしょう・・?ふぁるせっと・・?
まだ小学一年生の彼女には、知らない単語ばかりで難しいようでした。

5、6年生位になると、学校の授業でも説明してくれると思うよ。でも、今の年齢から習っておくと、大きな声や高い声を出しても喉が痛くないので、オススメなんだよ!
と言うと、

やってみる!
と、俄然、はりきっていました。
昭和の曲で歌詞の意味を考えよう
そんな彼女が↓ とても 懐かしい昭和の歌謡曲をリクエストしてきました。


ずいぶん昔の曲を知ってるんだね?
と聞くと、どうやら、お父さまが口ずさんでいるのを聞いて、なんとなく覚えてしまったみたい。
最近のアップテンポな歌謡曲と違って、ゆったりした覚えやすいフレーズなので、これは歌詞の意味を考えたり、高い音域を無理なく歌う練習にはピッタリかも!
最初のうちはお母さまが

えー・・そんな(冗談で覚えたみたいな)曲をレッスンで教えていただくの?ホントに・・?
と驚いていらっしゃいましたが、横文字がほとんど入らない素朴な歌詞の中には、Aちゃんが聴き慣れない「ひと昔前の言い回し」もあるようで、

もしかしたら、この子の『国語』の練習にもなるかも知れないですね。
と最近は、しみじみと仰るようになりました。
歌詞の意味を理解して情景を思い浮かべることで、子どもの心の豊かさが育まれていくのだと思います。
細川 千賀子
ほそかわ ちかこ
アミーズ音楽教室 ピアノ・ボーカル講師
この記事を書いた人
千葉県立津田沼高等学校音楽コースを経て、桐朋学園大学音楽学部声楽専攻卒業、同大学研究科声楽専攻修了。
現在「オペラ・アリアから演歌まで」をキャッチフレーズに、近隣の音楽教室や合唱団で指導・指揮を務める傍ら、0歳児から聴けるファミリー向けのコンサートや、老人福祉施設での訪問演奏など、地域のニーズに合わせたステージ活動も行っている。
「音楽の森」ヴォーカリスト、江東区音楽家協会員。

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歌を学ぶ過程で、正しい発声と歌詞の内容を理解し情景や気持ちを想像し、それを表現する力が身につきます。
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